2022年(令和4年) 8月 1日
世界母乳の日、世界母乳育児週間によせて
一般社団法人日本母乳の会 代表理事 吉野和男
副代表理事 佐藤文彦
永山善久
1990年8月1日、WHOとユニセフは先に出した共同声明「母乳育児の保護、促進、そして支援−産科施設の特別な役割」をさらに進めるために、30カ国の政府、複数の国際団体とともにイタリア、フィレンツェの国際児童開発センターにおいて「イノチェンティ宣言」を採択しました。そして、「宣言」を記念して、毎年8月1日を「世界母乳の日」としました。WHOとユニセフの援助を受けて設立された世界母乳育児行動連合(WABA)は、1992年、毎年8月1日から1週間を「世界母乳育児週間」と定め、母乳育児を奨励するキャンペーンを行うこととしています。
これに呼応するように、日本では日本母乳の会の礎を築かれた山内逸郎先生の呼びかけで1992年8月1日、2日に「母乳をすすめるための産科医と小児科医との集い」が大阪で開催されました。これが、毎年日本母乳の会が開催している「母乳育児シンポジウム」の第1回目で、その後、毎年この時期に「母乳育児シンポジウム」を開催しています。
2020年は新型コロナウイルス感染の拡大のためシンポジウムの開催を初めて断念し、翌2021年に、第29回を山形においてウェブ形式で開催しました。会期は、東京オリンピック・パラリンピックの開催の関係で、世界母乳育児週間を外した8月29日に行いました。