母乳から放射能の検出の報道について
「母乳中に放射性ヨウ素が検出された。」との報道がされました。 母乳育児中のお母さん方は心配となり、不安の中にいることでしょう。 多くのお母さんから、相談が寄せられました。
報道によると「3月24日の母乳を調べたところ、放射線ヨウ素131が母乳1kgに換算すると36.3べクレル含まれていた。 その後、同じ方の30日の母乳では8.5べクレルとの数値に低下した」とされています。 1週間で数値は1/4以下になっていますが、母乳から放射線ヨウ素が検出されたと聞いただけで心配になったのだと思います。 母乳に含まれる放射能の安全基準は設けられていませんが、乳幼児に与える水の安全基準は100ベクレルとされています。 そこから考えてみても、報道された数値を見ても母乳をやめる必要は全くありません。 報道では「検査して母乳から放射線ヨウ素が検出された」というだけであり、健康に問題がないレベルの 放射線ヨウ素の数値と考えられます。この数値で、なぜ、記者会見してまで、発表したのかよくわかりません。 お母さんが不安になって突然母乳をやめてしまうと、母子の心身へ大きな影響を与えますし、母乳を飲んでいる赤ちゃんは、 人工乳を受け付けないことが多く、いままでと違う環境はさらに赤ちゃんを不安にさせます。 ときにはお母さんの方は乳房トラブルが起こるかもしれません。将来の赤ちゃんの心身の健康を考えると、 このまま母乳育児を続けていくことが大切なことです。 各都市の大気中の放射能は計測され、毎日、報告されていますが、規制地域を除き、平常値に少しずつ、低下しています。
赤ちゃんを育てているお母さん方は、命を守るために、こんな報道を見れば心配になるのは当たり前のことです。 でも、報道される内容をよく聞いてください。原子力発電所の事故がこのまま、終息していくことを願いますが、 動向を注視して、母乳は続けていきましょう。 心配な場合はお電話ください。日本母乳の会では震災特別電話相談を受け付けています。 日本母乳の会は、いつでも母乳育児をしているお母さんと赤ちゃんを応援・支援しています。 日本母乳の会以下もご参照下さい妊娠中の方、小さなお子さんをもつお母さんの放射線へのご心配にお答えします。(PDF:897KB) (厚生労働省) 水道水について心配しておられる妊娠・授乳中女性へのご案内 (PDF:103KB) 4月18日付け「大気や飲食物の軽度放射性物質汚染について心配しておられる妊娠・授乳中女性へのご案内 (続報)」(PDF:148KB)、及び「同続報に係るQ&A」(PDF:119KB) (日本産科婦人科学会)
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