また、この30年で母子を取り巻く環境も大きく変わりました。例えば、母乳のメリットや母乳を続ける時期を推奨する科学的データが出てきました。また、日本では出産年齢は高くなり、出産後も就労する割合が増えました。それらの変化が母乳育児へと影響することは必然です。今こそ「新しきを知り」、時代にマッチした母乳育児とその指導、そして私たちの目指す次の方向を探していく必要があります。
このシンポジウムでは特別企画「日本母乳の会30周年を迎えて−過去から未来へつなぐ」があります。まさに母乳育児の「温故知新」を一緒に考える時間にしたいと思います。また、シンポジウム1は「長く母乳育児を続けていくために:現場での取り組み」を、シンポジウム2は「母乳育児 伝えること・伝わること」をテーマにして行います。
特別講演として日本大学医学部病態病理学系微生物学分野の早川智教授には「母乳哺育と感染症」の講演をお願いいたしました。さらに、「乳房・乳頭ケア」「母子同室」「お母さんにやさしい分娩時のケア」なども扱います。これらの2日間のプログラムから皆さんの活動のヒントを得てくだされば幸いです。
会場にお越しになる参加者は少ないかもしれません。直接にお話することができなくて残念ですが、WEB開催には参加しやすいという利点があります。是非多くの皆さまのご参加、ご登録をお願い申し上げます。