Q&A

 妊娠中

母乳だけで育てるために、
病院に特に言っておくことがありますか。

Q)母乳だけで育てるために、病院に特に言っておくことがありますか。
A)
母乳育児には次の事が大切です。
病院で可能な事を相談して、母乳育児をするようにしましょう。

  • 母乳育児には出生後30分以内に授乳する。
  • 出生後24時間以内に7回以上授乳する。
  • 母児同室にして赤ちゃんが欲しがる時に授乳する。
  • 乳管開通(乳首のマッサージ)をして赤ちゃんが飲みやすくしておく。
  • 母乳以外の栄養・水分を与えない。

マッサージは出生前から
積極的にするべきですか。

Q)マッサージは出生前から積極的にするべきですか。
A)
妊娠中は乳管開通操作(乳首のマッサージ)だけで十分です。
妊娠36週頃から行って下さい。

 退院後

抱っこが不安で
おっぱいも上手に飲ませられません。

Q)抱っこが不安でおっぱいも上手に飲ませられません。
A)
初めは皆、抱っこが不安です。
でも、生まれてから頻回授乳をし、おっぱいだけで育てていると1週間もしないうちにお母さんらしい抱っこになってきます。
不安なら抱っこの前に赤ちゃんに話しかけましょう。
『さぁ、私がお母さんよ』でも『○○ちゃん、抱っこしましょ』でも、言葉かけはお母さんの心を落ち着かせるものです。

母乳の赤ちゃんは
ゲップをさせる必要はないのですか。

Q)母乳の赤ちゃんはゲップをさせる必要はないのですか。
A)
多くの場合、必要ありません。
赤ちゃんがおっぱいを飲むとき、口の中はお母さんの乳首を舌で巻いてぺしゃんこにして飲んでいます。
このため、口の中に余分な空気は無く、空気を一緒に飲むことがあまり無いからです。
但し、扁平乳首やかたい乳首、割れた乳首などは乳首がぺしゃんこにならず、口の中に空気が入り込むため、この様な場合はゲップを出させて排気をする必要があります。

時間を空ける
授乳の仕方がいいのでしょうか。

Q)時間を空ける授乳の仕方がいいのでしょうか。
A)
赤ちゃんが生きていくのに必要なおっぱいですから、“何時間おきにしなければならない”とういうことはありません。
赤ちゃんが泣いておっぱいを要求した時に合わせて授乳しましょう。

添寝のおっぱいは危険なのですか。

Q)添寝のおっぱいは危険なのですか。
A)
添い寝のおっぱいは赤ちゃんも安心しますし、心配ありません。
一時期、“添い寝はいけない“と言われた時期もありましたが、現在では問題無いとされています。

すぐに泣き、
おっぱいを飲ませても吐いてしまいます。

Q)すぐに泣き、おっぱいを飲ませても吐いてしまいます。
A)
おっぱいの後に排気させてから寝かせてみましょう。
赤ちゃんはおっぱいを飲んだ後に力んだり、泣いたりしたときにおっぱいをダラダラと吐くことがあります。
溢乳といいます。体重の増加が良好であれば、心配ありませんが、頻回に吐く場合には病院の受診をお勧めします。

家に帰ったら
急におっぱいが出なくなりました。

Q)家に帰ったら急におっぱいが出なくなりました。
A)
環境の変化等により、一時的にでなくなることがあります。
ゆったりとした気分で赤ちゃんに何回も飲ませれば大丈夫です。

お茶や果汁はいつから飲ませるのですか。

Q)お茶や果汁はいつから飲ませるのですか。
A)
母乳は赤ちゃんに最も適した栄養です。
6ヶ月ごろまでは赤ちゃんは母乳だけで育つことが出来るため、無理に母乳以外のものを与える必要はありません。

哺乳瓶になれて
おっぱいに吸いつかないのです。

Q)哺乳瓶になれておっぱいに吸いつかないのです。
A)
繰り返しおっぱいを飲ませてみましょう。
乳首がかたいと赤ちゃんは吸うのを嫌がるため、飲ませる前にしぼって柔らかくしてから含ませます。
哺乳びんを使う回数を少なくしていきましょう。
赤ちゃんが上手に吸えるようになるまで時間がかかることもありますが、必ずお母さんの乳首を吸うようになります。

授乳後、ずっと、
しぼりつづけているのですが。

Q)授乳後、ずっと、しぼりつづけているのですが。
A)
後しぼりは軽く、数回しぼって、出が少なくなれば大丈夫です。
後しぼりは赤ちゃんの飲み終わりのころのおっぱいは脂肪分が多めのためそれを出しておくためにします。
通常、しぼりすぎると刺激でおっぱいの分泌はいつまでも続きます。

私が病気で薬を飲んでいます。
母乳は中止したほうがいいのですか。

Q)私が病気で薬を飲んでいます。母乳は中止したほうがいいのですか。
A)
通常使われるかぜ薬、解熱剤、胃腸薬、便秘薬はもともと副作用が少なく、授乳しているお母さんが服用しても問題ありません。
但し、母乳を中止しなければならない薬(向精神薬、結核、抗がん剤、麦角剤、ホルモン剤等)も僅かながらあります。
その様な場合には医師と相談しましょう。

 母乳不足

母乳の出すぎで乳管がつまります。

Q)母乳の出すぎで乳管がつまります。
A)
赤ちゃんの飲みが少ない内は母乳がたまって困ることがあります。
乳管のつまりは動物性脂肪が原因の事があります。食事内容を見直してみましょう。
また、針の使用は危険ですからお止め下さい。代わりに次の様にしましょう。

  • 授乳する前に楽になる程度にしぼってから飲ませる。
  • 左右2回づつ授乳する。
  • のこったおっぱいは乳房が楽になる程度にしぼる。
  • 乳首は1日2-3回、窓を開けて太陽の光(紫外線)をあてる。

乳首が小さいと母乳はでませんか。

Q)乳首が小さいと母乳はでませんか。
A)
乳首の大きさに関係なく母乳は出ます。
赤ちゃんが初めは多少飲みにくそうにしている事がありますが、徐々に慣れていきます。

乳首が切れて痛み、授乳がつらいのです。

Q)乳首が切れて痛み、授乳がつらいのです。
A)
おっぱいは止めずに続けましょう。
赤ちゃんが飲んでいる内に多くの場合は治ります。
冷たくしたガーゼ等で冷やすのも効果的です。
また、ひっぱり飲みにならない様に、赤ちゃんの腰の高さを調節してみましょう。
消毒綿や石けんで強く擦ることは止めましょう。どうしても痛みが取れずに、なかなか治らない場合には医師の診断を受けましょう。

 乳房トラブル

おっぱいが張らなくて心配です。

Q)おっぱいが張らなくて心配です。
A)
心配いりません。張らないこと=でなくなってしまう=母乳不足ではありません。
張らなくなったのは赤ちゃんが吸えばおっぱいがすぐに出るという良いリズムが出来たことなのです。

3か月になると
頻繁におっぱいを飲むようになりました。

Q)3か月になると頻繁におっぱいを飲むようになりました。
A)
赤ちゃんはおっぱいだけで成長しています。成長も一定ではなく、急激に成長する時期があります。
そんな時には赤ちゃんのおっぱいの要求が激しくなるのです。
2-3日間位、1時間おきの授乳が続くこともあります。

抱っこしないと眠らないのです。
母乳不足ですか。

Q)抱っこしないと眠らないのです。母乳不足ですか。
A)
体重が順調に増えていれば問題ありません。
布団に寝かせるタイミングを遅くしたり、添い寝でおっぱいを飲ませて離したら、お母さんが起きてみて下さい。

飲ませても泣いてばかりいます。
母乳が足りないのでしょうか。

Q)飲ませても泣いてばかりいます。母乳が足りないのでしょうか。
A)
生まれてから1ヶ月位は授乳後すぐに泣くことがあります。
赤ちゃんはお母さんに抱かれて母乳を吸っている時が一番満足しているのです。
赤ちゃんの要求に合わせて授乳させていると自然に落ち着いてきます。
但し、おっぱいが出ていないなと思われるときは乳首のチェックをしましょう。

授乳間隔が短いのですが
母乳不足でしょうか。

Q)授乳間隔が短いのですが母乳不足でしょうか。
A)
乳首をさわってみて周りにかたいところがないか、乳汁が何本位でるか調べましょう。
乳管の出口がつまっているとおっぱいは不足気味になります。
乳管のつまりを取るように乳管開通操作をしましょう。

夕方に母乳の出が悪くなり、
困っています。

Q)夕方に母乳の出が悪くなり、困っています。
A)
夕方の出が悪いとの話はよくあります。
お母さんも日常の生活に戻り、用事をこなすことが多くなり、特に夕方に多くなります。
そうするとおっぱいの出方も悪くなります。赤ちゃんのリズムで生活が出来ればおっぱいの出は良くなります。
それが難しければ、夕方の用事をずらして、赤ちゃんと一緒にいるようにしましょう。

赤ちゃんの体重は
どの程度増えればいいのでしょうか。

Q)赤ちゃんの体重はどの程度増えればいいのでしょうか。
A)
育児書や教科書では、1ヵ月1kg、1日30gと言われていますが、これは平均値です。
最低値は、15~20gと考えていいでしょう。ただし、脱水が怖いので、尿量などには気をつけましょう。
尿量は7~8回でればいいと思います。

泣いてばかりです。
おっぱいを飲ませてもすぐに泣きます。

Q)泣いてばかりです。おっぱいを飲ませてもすぐに泣きます。
A)
体重が増えて、尿がよく出ていれば心配は いりません。
赤ちゃんは、お母さんの体と離れると不安で泣きます。赤ちゃんはお母さんに抱っこされ、おっぱいを含ませてもらうと、自分はこの 人が必ず守ってくれるのだと安心します。
赤ちゃんは泣いて抱っこしてもらうことによって愛着を作っていきます。
この期間は、2ヶ月程度続きま すが、2ヶ月を過ぎると赤ちゃんは落ち着きます。

夜中に起きておっぱいを欲しがります。
よく寝れません。

Q)夜中に起きておっぱいを欲しがります。よく寝れません。
A)
赤ちゃんはホルモンの関係で夜中に元気になります。夜中に欲しがるのは一般的に最初の1~2ヶ月ぐらいまです。
それまで、少し辛抱しましょう。お母さんの体も赤ちゃんに合わせて、夜中に起きても大丈夫なようにできています。
もし、睡眠不足が心配でしたら、昼間赤ちゃんと一緒にお昼寝をしましょう。

おっぱいを飲ませてもすぐに欲しがります。おっぱいが足らないのでしょうか。

Q)おっぱいを飲ませてもすぐに欲しがります。おっぱいが足らないのでしょうか。
A)
赤ちゃんは必ずお腹がいっぱいになるまで 飲むわけではありません。途中で寝たり、休んだりすることもあります。
十分に飲んでいないときは、直ぐにお腹がすきます。
また、母乳の消化、 吸収に要する時間は90分と短いのです。直ぐに飲みたがるは普通です。(人工乳の消 化、吸収に要する時間は180分です。)

急におっぱいを飲む回数が
増えて心配です。

Q)急におっぱいを飲む回数が増えて心配です。
A)
赤ちゃんは生後2週間頃から哺乳意欲が増えて、頻回におっぱいを欲しがります。
赤ちゃんが欲しがるだけおっぱいを飲ませてください。
おっぱいを飲ませると乳頭が刺激され、おっぱいを産生するプロラクチンの分泌が盛んになり、おっぱいの出がよくなります。
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